今月のブログは、医療モールでよくある、オーナーとの問題事例を書きます。
医療モールのオーナーは、大地主さんの方が多く、
既にマンション経営やアパート経営や駐車場貸しなどを行われていることが多いです。
オーナーが医療モールを始められるきっかけは、
医療という地域社会に不可欠で貢献性があること、
医療モールというかたちで、クリニックを建てることによる地域社会に貢献できるという事です。

中には、戸建ての医療モールで、内装まで作って頂けるオーナーもおります。
クリニック開業において、開業資金の内装工事にかかる費用が一番大きいので、内装をオーナーで作りこんで頂けると、ドクターにとっては物凄く大きくローコスト開業が可能になります。
その分、ドクターのやりたい診療へ医療機器を揃えられたり、
運転資金にまわせたりできます。
医療モールのオーナーは、それだけ医療モールに対する想いがあるからです。

但しクリニック開業後、オーナーとドクターが揉めたりすることがあります。

一例をあげますと、賃料の値上げです。
医療モールで開業する場合またはテナントで開業する場合、
賃貸借契約を締結します。
契約内容は様々あり、定期借家契約や一般賃貸借契約などがあり、
契約期間は案件により異なります。
特にテナント開業と違って、医療モールの契約内容や契約期間は様々です。

医療モールのオーナーは、仲介業者を介さず、自ら資産管理法人を立上げ、
不動産を業としている方は多いです。
または、仲介業者を介さず、契約書は専門家に作成して頂き、
直接契約されている方も稀にいます。
オーナーからの賃料値上げは、そういった背景から起こることもあり、
賃借人ドクターとの意思疎通、理解を得られない場合に、衝突のようになってしまいます。

医療モールを建築する前に、建築業者から事業収支を立てます。
何年で採算をとれるか等、専門家やコンサルタントと相談しながら、
返済計画をたてていきます。
借入をせずキャッシュで建築されるオーナーもいます。

賃貸借契約の条文内容により、賃料値上げが起こったりしますが、
賃貸借契約の更新時に、賃料値上げのケースが当然多く、
医療モールオーナーの事業収支と、クリニック経営のバランスにより、
納得できず不満となり衝突されるケースとなります。
賃料値上げによる理由から発展し、医療モールから出ていってしまうと最悪なケースになるときもあります。

最悪な状態にならないようにするには、
賃料値上げについて、それは適正かどうか判断をするのに、
直接交渉はせず、専門家や医療のコンサルタントに委託し、
交渉した方が、ストレスなくスムーズにいきます。
最初に書いたように、医療モールのオーナーも、地域貢献をしたいと理念を持たれておりますので、クリニック経営について、
専門家や医療コンサルタントからオーナーへ説明し、
双方納得いくところで着地できれば、大きな問題にはなりません。

弊社でも、医療モールや医療ビルのオーナーから委託されモール全体の管理をしています。
今日ブログで書かさせて頂いた事が、これから医療モールで開業されるドクター、現在開業されているドクターの参考になれば幸いでございます。